2018年05月28日
お知らせ
地蔵院WEBサイトがリニューアルオープンいたしました。
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2018年05月11日
秋のひとりごと
ススキの花穂が秋の草原に優しく揺れる姿に、秋の訪れを感じる頃となりました。秋の七草の代表でもあるススキは、穂の出始めが赤色、そしてしばらくして金色になり、最後には真っ白にと、3回も素敵な風景を見せてくれます。本当に、日本の秋は美しいなと思います。
俵万智さんの『花束のように抱かれてみたく』という詩集の中に、「ススキ」という題の短歌があります。
“秋色の光と風をサヨナラの形に変えて手を振るススキ”
秋は季節の黄昏ですから、すべてのものの存在が深く想われます。特に秋の夕暮は、なんだか心細く、悲しく、寂しく感じられます。ススキが風に吹かれ、夕陽に照らされ揺れている姿は、光と風に変わって「サヨナラ」と手を振ってくれているようです。それは、それぞれ主役である光と風とススキが一体となり、秋という舞台の上で、一幕のお芝居を演じているのです。そしてその観客の私たち自身も自然と心で感じ取り、その哀愁ある風景に溶け合うことが出来ているのです。
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